サイカノ

最終兵器彼女 (1) (ビッグコミックス)

最終兵器彼女 (1) (ビッグコミックス)

前から気になってた最終兵器彼女をやっと読みました。
ああ…この読後感なんて表現したらいいんだろう…。イリヤ読んだ時思い出す。
泣けないんだけど胸が苦しい。
こういうセカイ系?にめっぽう弱いです。
実際に好きな人がいる人は更に共感できるんだろうなあ。
シュウちゃんとちせは勿論なんですが、それ以外のキャラにも感情移入し過ぎて辛い。特にアケミとテツ先輩の最期がもう…。
ドジで気弱な戦争や兵器なんかとは最も離れていそうなちせみたいな女の子が最終兵器に選ばれるっていうのがまた。
この作品でこんなこと言うのはどうかとは自分でも思うんですが、最初に機械化したちせを見た時、そのアンバランスさに見惚れたというかなんか凄く衝撃を受けました。何かに目覚めそう。すいません。
ちせを見て神だか天使だかだと思った外国人の兵士の気持ちもよく分かる。
ちせが絶世の美女とかでなく普通の幼めの可愛い女の子なところがいい。
奥華子さんの『楔』と相対性理論の『小学館』が合うと思う。
同じセカイ系でも伊理野はどんどん人間味が増していくけどちせはどんどん人間味が薄れていくんだよなあ。どっちも読んでてしんどかった。
でもイリヤよりはサイカノの方がまだ救いがある感じ…?あくまで主人公とヒロインの関係に重点を置いた場合だけど。
色々な人に読んでほしいけど軽々しく勧めちゃいけないような気もする。
どうしてちせが最終兵器として選ばれたのかとか、そもそもどことどうして戦争してるのかとか疑問は尽きませんでしたが、そんなことこの作品ではどうだっていいんだよな。これはあくまで恋愛物語。
自分にとってとても大事な作品になりましたがしばらく読み返したくありません。そんな作品。
特にこれから先何が起こるかも知らずちょっとずつ距離を縮めていく初期の二人は今は直視できない。